- ロンドン・ファッション・ウィーク ― 大忙しの1週間
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ふう~! 先週はとても忙しい週でした。まずはロンドン・ファッション・ウィークでスタート。ピープル・ツリーも出展し、2009年春夏コレクションを披露してきました。残念ながら、まだ写真でお見せすることはできないのですが、楽しみに待っていてください! きっと待った甲斐があったと満足いただけると思います。2人のファッション・ジャーナリストによるピープル・ツリー・コレクションへのコメントをご紹介します。
「ピープル・ツリーのメインコレクションは過去最高の出来映え - デザイナー・コレクションのスタイル理念はメインコレクションのアイテムにまで浸透し、新たな自信とシンプルな美しさを際立たせている」(ガーディアン)
「注目に値するすばらしさ」(Vogue.com)
ロンドン・ファッション・ウィークには、エシカル(倫理的)・ファッションやフェアトレード・ファッションのブースだけを集めた「エステティカ」というエリアがあり、その点でロンドンは他のファッション都市の一歩先を行っています。ファッション・ウィーク中は夜もイベントが目白押しで、連日連夜、パーティーや、ファッション業界の倫理観についての討論会が繰り広げられました。

英国図書館で開催されたイベント「Feelgood Fashion」にて。左からサフィア、マッシュー・ロック(司会)、ジェン・ルパート、エド・ギレスピー。
英国図書館で開催されたイベント「Feelgood Fashion (フィールグッド・ファッション)」で、エド・ギレスピー(持続可能性をテーマにした、コミュニケーションエージェンシー「Futerra(フュテラ)」のクリエイティブ・ディレクター)とジェン・ルパート(エコファッションブランド)「Revamp(リヴァンプ) 」の創立者)とパネルに同席できて、とても光栄でした。私たちは、エシカル・ファッション・ビジネスにおける企業家精神を題材にパネルディスカッションを行ったのですが、すばらしいイベントとなりました。オンラインでもその様子をご覧いただくことができます。また、パネルディスカッション後に開かれたリバンプとピープル・ツリーのファッションショーも、ほんの一部ですが見ていただくことができます。
週の後半には、「Make your mark(メーク・ユア・マーク)」というコンペの審査員をつとめました。若手デザイナーたちが、もっとも定評のあるサステイナブル・ファッションのブランド数社のために、新たなコレクションを制作。優勝したミアウィさんはじめ入賞者のみなさん、おめでとうございます! これからのエシカル・ファッション・デザイナーの展望にわくわくした、すばらしい午後でした。
優勝したミアウィのデザイン
「Make your mark」審査員と、最終選考に残ったデザイナーたち
- 日本のフェアトレードが新しい経済に希望をもたらす
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9月の頭、私は東京で充実した時間を過ごしてきました。ピープル・ツリーの2009年春夏コレクションの特別展示会を開き、たくさんのバイヤーの方々に新たなデザイナー・コレクションを見ていただきました。今度はどんなデザイナーとのコラボレーションなのか‥ きっと気になっている方もいると思いますが、うちの広報チームに怒られてしまうので名前はまだお伝えできません。とても素敵でかっこいい、日本とイギリスのデザイナーだということは間違いないです。フェアトレード・ファッションの未来は明るいですよ!
2日間の展示会中、セレクトショップや、髙島屋をはじめとする百貨店の各社から、30名ほどのファッションバイヤーの方々が来てくださり、とてもポジティブな反応をしてくれました。イギリスでもそうだったように、これはフェアトレード・ファッションが日本でも主流になろうとシフトしはじめている証だと思います。
ファッション誌や女性誌の取材もたくさん受けました。私のおぼつかない日本語もなんとか行き詰ることなく、2日目の最後まで無事終えることができました。
先週は、私たちの生産者パートナー「フォーク・バングラデシュ」の創立者であるマキシムも日本に来ていました。日本でフェアトレードをもっと広めるために、そして、私と一緒にセミナーに出て、フェアトレードがミレニアム開発目標(MDGs) の達成に重要な役割を果たすビジネス・ツールであることをお話するために来てくれたのです。
9月5日に開催された「フェアトレードとMDGs」のセミナー では、国連環境計画の金融イニシアチブ特別顧問であり、テレビのコメンテーターや髙島屋の社外取締役も勤める末吉竹二郎さんも参加してくれました。
私とマキシムのプレゼンテーションのあといただいた、熱いコメントを一部ご紹介します。
「世界の問題を総体的に見てみましょう。最近発表された国連のデータによると1日1ドル以下で生活している人の数は14億人。1億人の人びとは安全な飲み水へのアクセスがないという現状があります。しかし今、ビジネスが目を向けているのは、世界を形成するピラミッドのごく一部にすぎないトップ層ばかりで、その他の大部分の人びとには目もくれていません」MDGsは世界中の政府により合意されましたが、それを達成するには、政府の力だけでなく、ビジネスの力が不可欠なのです。
セミナーには、たくさんの人が参加してくれ、最後の質疑応答では時間がなくなってしまい、会場で答えることができなかった質問もいくつかありました。お待たせしてしまったみなさん、ごめんなさい! 遅くなってしまいましたが、質問に出てきた2つのポイントに対する私の考えをまとめました。
●フェアトレードという、小さい市場を狙う取り組みで、はたして貧困に対して効果をあげられるのか?
小規模グループの継続的な支援を通して、生産者の活動の幅を少しずつ広げていくことができます。買い叩きなどによって十分な収入が得られず貧困にあえぐコットンの生産者や手織り職人は何百万人もいます。すばらしい手仕事の技術や自然素材があっても、市場のニーズがわからなかったり、市場へのアクセスがないため、結局買い叩かれてしまったりするのです。彼らが必要としているのは、市場へのアクセスを創り出し、高品質でデザイン性が高く、消費者が求める商品をつくるための技術指導などの支援です。
そのために、私たちは生産者の支援を行います。例えば、コットンの生産者ですと、より質の高いコットンの糸を作れるよう技術指導をしたり、栽培や収穫の方法が向上するよう支援しています。生産者サポートに直接関わっているスタッフはイギリスと日本合わせて20人にも及びます。支援している団体の規模こそ小さいかもしれませんが、私たちはたくさんの団体を支援しています。特に貧困が著しい農村地方では、立場の弱い小規模グループの生産者に仕事の機会を創り出し、手仕事の伝統技術を活かした商品作りを通して、自立支援をする必要があるのです。
インドでは、手織り産業は農業についで大きく、国内に1,000万人もの手織り職人がいるといわれています。家族を充分に養うことができず、ローンの返済に苦しむ貧しい職人が自殺に追いやられる、という現状もあります。そういった状況を私たちはただ気の毒に思うのではなく、行動に移して、貧しい農民やそういった人びとを支援する団体から商品を購入することによって支援できるのです。
●生産者を支援するために、ピープル・ツリーが商品の代金の半額を前払いする以外にも方法はあるのでは?
私たちピープル・ツリーは決して大きな会社ではありません。しかし、生産者へ50%の前払いを行い、通常の企業と比べ商品に対してときには約3倍ものお金を支払っています。その他発生するもろもろのコストを消費者のみなさんに全てまかなってもらうわけにも行かないので、利益を創りだすことが難しくなっています。また、実際すでに、途上国の生産者パートナーが資金援助の申請を行う際、私たちが手助けしています。たとえば、バングラデシュ北部にある女性たちの生産者団体「タナパラ・スワローズ」が、日本の外務省の「草の根無償資金協力」の申請を行うのを支援し、それによって得られた資金を、作業所拡大のための建設費にあてました。これによって、100人以上の女性たちが新たな仕事の機会を得、経済的自立への第一歩を踏み出すことができるようになります。
また、ピープル・ツリーが行っているのは生産者へ前払いや公正な賃金の支払いだけではありません。世界の貧困や人権、環境問題と私たちの日々のお買い物が関係していることについての消費者の認知度はまだ決して高いとは言えないこの社会で、私たちはフェアトレードの重要性を訴えるキャンペーンやセミナーも行っています。私たちは、そのコストも負担しています。
- 9月5日のセミナーにご参加いただいた皆さんへ
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9月5日(金)のセミナー「フェアトレードとMDGs」にご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
ただいま、当日のレポートといただいた質問への答えを執筆中です。19日(金)にアップする予定ですので、お楽しみに。サフィア
※サフィアの回答は、来週早々にアップの予定です。お待ちいただいている皆さまには申し訳ありませんが、ご了承ください。ピープル・ツリー 広報チーム(9月19日)
- ピープル・ツリーがランウェイを揺るがす!― 「注目に値するすばらしさ」とイギリスのVOGUE.comも絶賛
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ブリティッシュ・ファッション・カウンシル(ロンドン・ファッション・ウィークの主催団体)は、サイズゼロの痩せすぎモデルの起用に長年反対の立場をとってきました。しかし、世界のほかのファッション都市では、ロンドンのブリティッシュ・ファッション・カウンシルと同じようにサイズゼロに反対するファッション界の主要団体がおらず、この不健康なトレンドを規制するには至っていません。
「Quintessentially Models」 は、サイズゼロのモデルをいっさい起用しない、エシカル(倫理的)なモデル事務所です。若い女性モデルの健康や福利にも配慮し、未成年のモデルを雇用することもありません。私は、モデルをしている友人たちから若い女性モデルたちがいかに弱い立場におかれているか、恐ろしい話をたくさん聞いたことがあります。それに、14~16歳の、まだ少女といえる女の子たちが、30歳以上のバリバリのキャリアウーマンか、よっぽどのお金持ちでなければとても手が出ないような高価なブランドを身にまとっている様子には、ずっと違和感を感じていました。なので、こういったモデル事務所が設立され、ファッション業界を内から変えるための一歩を踏み出しているのを見られて、とてもうれしく思います。そして、より現実的で健康的な女性のイメージがもっと広がっていけばいいな、と心から願っています。
ピープル・ツリーは、Quintessentially Modelsと、ヒルトン・パーク・レーン内のバー、Whisky Mistと組み、ロンドン・ファッション・ウィークの直前にファッションショーを行いました。ショーでは、2008年秋冬コレクションと、来年の春夏コレクションの一部を先行で、お披露目してきました。
「Quintessentially Models」のケイトリン、ハネリー、ジェネヴィヴ、ナターシャ
このランウェイでは、2009年春夏コレクションのアイテムも一部紹介しました。ボラ・アクスやサム・ウビら国際的に活躍するデザイナーとのコラボレーション・アイテムは、これまで以上に数、デザインともにパワーアップしています! このオーガニック・コットンのポプリンを使った素敵なドレスは、ピープル・ツリーのチーフ・デザイナーに新たに就任した、トレイシー・ムリガンがデザインしました。
私たちのメッセージは、ファッションの編集者やバイヤー、そしてセレブリティらたくさんの人に届き、みんなフェアトレードの支援に乗り出してくれています。ジョー・ウッドとリア・ウッドもそうです。サム・ウビとのコラボ・アクセをヴィンテージ・ドレスに合わせ、かっこよく着こなしてくれていました。
ピープル・ツリーは来週ロンドン・ファッション・ウィークに出展します。その様子もまた追ってご報告します‥!
- ピーター・オワング氏にインタビュー: ボンボルル・ワークショップ(ケニア)
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ピーターさんと一緒に。息子のウォルター君を抱くサフィア
つい最近、ケニアの生産者団体「ボンボルル・ワークショップ」に行ってきました。
そのときに行った、生産者のピーターさんとのインタビューをご紹介します。私が訪れたときは、ちょうどアクセサリーデザイナーのサム・ウビとのコラボレーションによる2008年秋冬コレクションの最後の生産が終わった頃でした。私が到着するすこし前に「ボンボルル」のワゴン車がハイジャックされたぐらい、ケニアでの暮らしは本当に大変です。今年の1月に動乱が起きて以来何とか持ちこたえてはいるようですが、旅行者はほとんどなく、人びとの生活は困窮し、モンバサなど観光地では失業率が非常に高くなっています。
そこで、私たちは、「Support Kenya Now(今こそケニアを支援しよう)」というキャンペーンを掲げ、ピープル・ツリーが多く発注をいれることで、不安定な国内情勢によって減ってしまった注文を、補えるようにしました。
Sam Ubhi for People Tree ブラス・オーバル・ブレスレット(9,500円)
ピーターさんは、「ボンボルル」に勤務して15年以上になります。息子のウォルター君は、まだ生後4ヶ月。奥さんのイマキュレットさんとは職場「ボンボルル」で出会ったそうです。2人ともポリオを患っています。
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ピーター: イマキュレットと私は、付き合って1年間ほどで結婚したのですが、彼女が食事の支度や洗濯を手伝ってくれるので、とても助かっています。今は男の子を授かり、父親になれてとてもうれしく思っています。私は身体に障害があるので、将来はきっと息子が私を手助けして街に一緒に行ったりしてくれると思います。他にも息子の助けを借りられたら、今よりももっと簡単にいろいろなことができるようになるでしょう。私にとって息子は天からの贈り物のような感じですよ。今は近所の人の助けを借りて、息子を診療所まで連れていってもらっています。本当は家事や育児を手伝ってくれるメイドさんが必要ですが、まだ余裕がないから無理ですね。毎月の収入は、8,000シリング(約120米ドル)です。
サフィア:ケニアで障害をもつ人びとが生活しやすくなるためには、どうすればいいと思いますか?
ピーター: 税金の免除を受けられるとすごく助かります。健常者よりも助けを必要とすることが多い分、出費がかさみますからね。イマキュレットは、週におよそ1,000シリングの収入がありますが、メイドさんを雇うには、1ヶ月に3,000シリング必要なんです。
ケニア政府は、ポリオのワクチンの確保を寄付金に頼っていますが、それではまだまだ不十分で、安定した供給もできていません。私自身はポリオを患っていることが問題だとは思っておらず、むしろ挑戦だと思っています。私には仕事もありますし、たいていのことは自分でやっていますから・・・。
現在は、障害を持つ人びとが、交通手段や住宅建設などのサービスをもっと利用しやすくなるような政策を作るよう政府に働きかけています。例えば、キャリパー(下肢の支持器)を購入しようとすると、イギリスでは税金が免除されていますが、ケニアでは税金が課されるんです。私たちは、政府の理解を得るために様々な企画書を提出してきました。いつか理解してもらえる日が近いうちにやってくるだろうと願っています。サフィア:「ボンボルル」ではどんな仕事に携わっていますか?また、今後はどんなことを期待していますか?
ピーター: 私はバスケットボールのチームに属しているのですが、チームメートの車イスを修理するために、インターネットのプロジェクトを立ち上げて寄付金を募りたいと思っています。次は「ボンボルル」でサッカーチームもつくる予定です。だから、サッカーボールなども必要ですね。私は、保健体育を教えたりもしているので、障害を持つことやHIV感染がどのような影響を及ぼすのかなど、いつかロンドンに話しに行くことができれば、と思っています。
つい先日、「ボンボルル」の同僚であるホサヨをHIV感染で亡くしました。「ボンボルル」で働く私たちには収入があるので、それを目当てに近寄ってくる女性たちがいるんです。ホサヨは2、3年前から通いつめていた女性と親しくなり、そして亡くなりました。その女性はHIVに感染していたのです。彼は明日埋葬されます。
私は、教育を通して、自分たちが利用されることのないように、また来るもの拒まずで何でも受け入れるようなことがないよう、学ぶことが重要だと強く感じています。そのため私は、毎週金曜、生産者に向けてHIVとエイズの勉強会を定期的に開いています。サフィア: 「ボンボルル」では、どの仕事をしている時が一番楽しいですか?
ピーター: 私は、クリエイティブなことが得意なので、商品開発に携わっています。一筋縄でいかないことが多いのですが、とてもやりがいがありますよ!
ピーター、イマキュレット、息子のウォルター君と「ボンボルル・ワークショップ」に併設する自宅の前で。
■「ボンボルル・ワークショップ」で手仕事で作られた、Sam Ubhi for People Treeのアクセサリー・コレクションをぜひご覧ください。














